管理人樹里

犬が病気や怪我をした時、多くの飼い主は動物病院を受診しますが、かかる料金が気になります。動物病院は自由診療で、獣医師が自分の裁量で料金を決めており、基準がないことも不安の一つです。そんな時に、動物医療保険に加入していると何かと安心な面もあります。現在たくさんの業者が参入している動物医療保険ですが、人の一般的な医療保険や生命保険とは考え方が多少異なる点がある少額短期保険(一定の事業規模の範囲で、保険金額が少額で保険期間が1年以内が主)であり、長所短所があります。加入している飼い主も全体の数パーセントといわれ、まだまだ環境や加入者保護に脆弱な状況であることも事実です。そんな動物医療保険について解説します。

動物医療保険の種類

動物医療保険は、手術とそれに伴う入院だけを補償する場合と、動物病院で行われる手術+入院+通院の全てにおいて補償される保険に大きく分けられます。手術は数十万〜百万円単位になることも少なくないため、保険に入っていると安心ですが、犬の一生に渡って手術が必要になることがあるかどうかはわかりません。手術に特化しているので、保険料は比較的安めで、手術の補償も50万程度が多いです。年間の限度額や回数制限があります。手術+入院+通院全てにおいて補償される保険の場合には、掛け金は高めで、かつ1日〜年間、回数などの限度額があるところがほとんどです。また補償もかかった金額の50〜100%までさまざまです。

動物医療保険の掛け金

動物医療保険は少額短期保険ですから、掛け金は比較的少額で、犬種や年齢、性別などで異なりますが、概ね年に2〜6万円程度です。トイ・プードルが0歳〜15歳まで同じ保険に加入した場合の年間保険料について、通院・入院・手術にかかる料金の50%を補償する場合の年間保険料について、4社を比較した図を示していますが、選択する保険会社によって保険料が大きく異なることがわかります。しかしながら、この4社においても、50%補償という基準は同一でも限度額や利便性、対応などはさまざまであり、一概に年間保険料だけで決めることができないのが悩ましいところです。以下に幾つかの動物医療保険について概要を解説します。

どうぶつ健保ふぁみりぃ(アニコム損保)

動物医療保険の先駆けとも言えるアニコム損保ですが、一番の強みは保険証を提示することで対応病院ならその場で補償が受けられるという点です。後から請求書を保険会社に送るのは存外面倒ですし、その場で支払う現金が少ないのは飼い主にとってはありがたい保険です。補償割合は70%と50%があり、通院と入院はそれぞれ1日あたりの限度額が14,000円と10,000円、手術は年2回まで1回あたり140,000円と100,000です。新規加入は8歳未満で初年度契約には30日の待機期間があります。

FPCフリーペットほけん(FPC)

この保険の特徴は犬種にかかわらず4歳までは月々1,590円、5〜8歳までは月々2,390円という一律の保険料で加入できるということです。9歳以上は終身で継続出来、9〜11歳は小型犬で月々2,390円、大型犬で3,200円、12歳以上は小型犬3,020円、大型犬3,890円です。大型犬は小型犬より保険料が高い場合が多い動物医療保険では、すべて一律は珍しい保険です。支払い限度額は、50%補償のみで通院1日あたり12,500円(30日限度)、入院は1入院あたり125,000円で3入院まで、手術は1手術あたり100,000 円で年間1手術までです。

PS保険(ペットメディカルサポート)

通院は1日あたりの限度額10,000円で20日まで、入院は1日あたりの限度額20,000円で30日まで、手術は1日あたり100,000円で2回まで補償され、入院の限度日数が長いのが特長です。補償割合は50%、70%、100%でそれぞれに保険料が異なります。

動物医療保険の加入の際の注意事項

加入前の既往症や先天性の異常、妊娠に関することや予防的処置などには補償されない場合がほとんどですが、特に気をつけなければならないのは、加入前の既往症です。動物医療保険は1年の短期保険であり、毎年契約の更新をする必要のある保険です。保険会社によっては、一度保険金を請求すると、前年度の疾病を既往症として次年度の補償外とすることがあるということです。老齢になって慢性疾患にかかり、これから治療を継続していかなければいけないというときに補償外とされるととても困りますので、注意が必要です。

まとめ

さまざまな種類が販売されている動物医療保険ですが、飼い犬が病気や怪我のときに費用の心配を軽減してくれるのはとても心強い存在です。しかしながら、加入者数が少なくさまざまな制限があり、歴史的にも浅い動物医療保険ですから、必ずしも十分な存在ではない部分があるもの現実です。補償内容はさまざまで、限度額や加入条件、保険料や補償割合など、各社特徴を出せるような補償内容になっています。犬種や個性、飼育条件などそれぞれに異なるため、強くお勧めできる動物医療保険はありませんが、飼い犬や生活の状態などを十分に加味して選択、加入することが重要です。保険に加入しない場合も、いざという時のために犬を迎えいれたその日からコツコツと犬の治療費などに使えるお金を貯金するというのも一つの選択肢です。

犬保険、ペット保険、動物保険に関するQ&A

Q:ペット保険のメリットとデメリットを教えてください。

A:日本では人の医療費は保険診療であれば金額が決められており、1〜3割負担で医療が受けられます。しかし、世界を見渡すと、医療保険のない国もたくさんあり、そのような国では人でも医療を受けるのを躊躇うと聞きます。同様にペットの医療費は獣医師の自由裁量で決められ、一定の医療費の基準がありません。同時に全額飼い主負担であり、一旦病気や怪我で治療を受けると高額になります。また、動物は苦痛を外に出さない傾向にあるため、飼い主が発見した時には症状が重くなっていることもあり、ますます経済負担が増します。そんな時に躊躇なく動物病院に行けるのがペット保険のメリットです。しかし、ペット保険は少額短期保険であり、1年ごとに更新するため、高齢になるほど保険料が上がる傾向にあり、また保険会社によっては前年度までの傷病履歴によって不担保(補償しないということ)症例などが出てきて、いざという時に使えないということがデメリットとしてあげられます。また満期返戻金はないので、一度も病院にかからない場合には、支払った保険金は全て戻ってきません(中途解約で年払いの場合は、残りの月数は戻ります)。

Q:ペットの保険の引受会社の種類は2種類あると聞きましたが、どう違うのでしょうか?

A:ペットの保険会社は損害保険会社と少額短期保険会社の2種類があります。損害保険会社というのは生保兼業不可という生命保険が取り扱えない保険会社で、保険商品の期間や金額の制限はなく、最低資本金額10億円という大きな規模の保険会社です。一方の少額短期保険会社は保険金額計1、000万円までで、保険期間が1年以内(第2分野は2年以内)、資本金も最低1,000万円と決められています。少額短期保険会社では生損兼業は可能になっています。

Q:損害保険会社と少額短期保険会社では、万一倒産などの場合の契約者保護に違いはありますか?

A:近年たくさんの会社がペット保険に参入してきており、万一破綻した場合の契約者保護について、きちんと理解しておくことが必要です。まず、損害保険会社では、保険契約者保護機構という団体への加入が義務付けられており、万一の場合には、保年金の保証が受けられます。一方小額短期保険会社では保険契約者保護機構の対象外となっています。このため、経営の安定を図るための様々な規制措置があると同時に、事業開始時に1,000万円、それ以降は毎年、前事業年度の正味保険料の5%+1,000万円の供託金が義務付けられています。こちらは、契約者を直接保護するのではなく、会社の経営を安定させることにより破綻を防ぐという方策になります。資本金が少なく手軽に始められる少額短期保険会社ですが、ペット保険業界は競争も激しく、今後破綻する会社が出てこないとも限りません。ペットが高齢になった時に保険会社が破綻してしまうと、次に入れる保険がなくなる可能性もあります。そのあたりも全体的に勘案して、損害保険会社か小額短期保険会社かを選択する必要があります。

Q:免責という言葉をよく聞きますが、どういうものですか?

A:免責とはある損害が生じた場合に、保険金を支払わなくてもいい範囲のことです。金額である場合や、症例である場合など、その免責の範囲は保険商品ごとに違います。どの保険でも共通なのは、妊娠や出産、避妊手術や去勢手術などは病気や怪我ではないので、免責になります。また保険加入時にすでにかかっている病気や怪我、先天性の障害、飼い主の過失や天変地異、騒乱、ワクチンなどの予防措置を怠ったための病気などでは免責となって保険金が支払われない可能性があります。さらに1年ごとに更新する短期保険であるため、前年度までの保険履歴により以前の傷病などが免責になることがあるため、注意が必要です。免責などの説明は重要説明事項ではありますが、近年はネット上だけで契約が済むことが増えるに従って、重要説明事項をよく読まないで契約し、後で後悔する事例が増えています。契約者が本当に読んでいるか読んでいないかは保険会社の関知しないところであり、「読みました」「同意します」などのボタンを押してしまうと、納得したと解釈されてしまいます。保険会社の方も、すごく小さい文字で書いてわざと読みにくくしている点もありますが、後で話が違うということにならないよう、重要説明事項はよく読んで納得してから契約するようにしましょう。

Q:特約とはどういうものですか?

A:ペット保険の多くは通院・入院・手術がメインですが、そのほかに特約で補償を拡大することができます。犬では、多くの保険会社で噛みつきなど他人への傷害への補償などをつけることができます。保険金額が数百円程度で1,000万円程度までの補償がつけられます。近年犬が噛み付いただけではなく、犬が突然出てきたことでびっくりして転倒し、怪我を負った時に補償を要求される場合などが増えてきました。いざという時のためには安心な補償です。ただし、一般の傷害保険などに加入している場合や、車の任意保険に損害保険をつけている場合があり、その時は犬の噛みつき事故なども補償対象になる可能性がありますので、自分の保険をよく調べてから加入しましょう。そのほかにも、事故で車椅子になった場合や、葬祭料、がん特約など様々な種類があります。

Q:アクサダイレクトのペット保険で「特定傷病保証対象外特約」という項目がありますが、どういうものですか?最近問題になっていると聞きました。

A:特定傷病補償対象外特約とは、ペットの過去の傷病履歴や通院履歴、過去に支払われた保険金の合計などを勘案して、保険会社が一方的に次年度の契約時に特定の傷病については保険の対象外とするという特約です。例えば保険に入った後に慢性疾患にかかったような場合、次年度の更新の時にはその病気は補償対象外となるということです。老年になれば増えてくる慢性疾患に対応できないペット保険であるということを理解しておきましょう。これと似たような場合では、日本アニマル倶楽部の「特定疾病不担保特則」があります。これも過去の疾病履歴より、特定の疾病については補償しないということを、会社側が一方的に決められる特則ですから、注意が必要です。

Q:アニコムの「健康割増引制度」とはどういうものですか?

A:アニコムの「健康割増引制度」とは1年間の通院や入院、手術の回数を1回(1日)ごとに1カウントし、0回であれば翌年の保険料が10%割引、1〜5回では5%割引、6〜19回では割引なし、20〜39回では20%割増、40回以上では50%割増になるというものです。小額で何度も保険を使っていると、カウント数が上がってしまい、翌年の保険料が割増になってしまい、無駄に保険料だけを払うことになってしまう事例があるので注意が必要です。アニコムは通院などに日数制限がない代わりに、以上のような割増制度があり、特に老齢になると、他の保険会社より通常でも高くなる可能性がある保険料が、通院などの回数によってもっと高くなる可能性があります。なんとなく更新しているペット保険ですが、実はジリジリと値上がりしていることに気がつきにくい点に注意が必要です。ペット保険は若いうちは使用回数も少なく、保険料も低いのですが、高齢になるとその負担が重くなります。気が付いた時には保険料がびっくりするほど高く、かつ、必要な補償が受けられなくなっているということもあります。目先の保証ばかりではなく、生涯のバランスもよく考えて選択することが重要です。

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《執筆者樹里について》

管理人樹里

犬を本格的に飼い始めてから20年ほど。

現在は訓練競技会などにも積極的に参加。現在ボクサー2匹パピヨン1匹トイプー1匹飼育しているワンちゃん溺愛主婦です。

執筆者樹里の愛犬

《人でも食べられるとハッキリ公式サイトに書かれているこだわりドッグフード》

ドッグフードには、人が食べる者にはまず含まれていないような合成着色料、防腐剤が使われていることが多いです。

また、こだわりの外国産ドッグフードに関しても、輸送工程での温度管理などによる品質劣化の疑念があります。

筆者が犬の健康のために抑えておくべきだと考えているドッグフード選びのポイントは

  • 国内製造であること
  • 国内製造で且つ無添加であること
  • 人でいうところの成人病になってしまうような食事でないこと
  • 人でも食べられる

人でも食べられるということは、犬だから許されるような安価な合成着色料、防腐剤を使用していないという証拠。ネーミングだけで何となく犬の健康によさそうだと勘違いさせるようなドッグフードとは明らかに別物。

愛犬と長く過ごすためにということは勿論のこと、

  • 獣医への通院頻度減により手間が少なくなる
  • 獣医への通院頻度減によりお金が掛からなくなる

ことにもつながります。健康は食から。これは人も犬も同じ。

こだわりの人でも食べられるドッグフードを一度チェックしてみてください。

引用元:カナガン、ナチュラルドッグフード、ロイヤルカナン、サイエンスダイエットの口コミ評判比較他|犬の餌おすすめランキングナビ