犬の臓器の中で、心臓が一番問題の出やすい臓器です。特に小型犬に多く、心臓病の中でも僧帽弁閉鎖不全症が全体の9割以上を占めています。罹りやすい犬種として、キャバリア、マルチーズ、ポメラニアン、ヨークシャテリアなどが挙げられ、特にキャバリアは1歳までに全体の3割がかかるといわれ、4歳までには6割を超えるキャバリアがこの病気を持っているといわれています。また先天性や高齢になった犬にも心臓病が多く見られ、適切な治療で長生きさせることができます。

心臓の役割と僧帽弁

心臓の役割は、身体中に酸素を含む血液を送り出し、各細胞で消費した酸素の代わりに二酸化炭素を肺に戻し新たに酸素と交換することです。犬の心臓は1日に約18万回鼓動するといわれています。心臓には4つの部屋があり、左右の心室と心房です。僧帽弁は左心室と左心房の間にある弁で、この弁がうまく閉じないと血液が逆流し、うまく血液を送れなくなることで心臓に負担がかかり、やがて肥大して収縮力を失い、最終的には循環不全に陥ります。

心臓疾患の見分け方

僧帽弁閉鎖不全症を含む心臓病の見分け方には、咳と痰が出ることがある、夜〜朝にかけて咳や嘔吐が見られる、運動後や興奮した時に呼吸が荒くなる、散歩中に突然歩かなくなり苦しそうにしている、最近寝てばかりで元気が無く、胃腸障害はないのに体重が減少してきたなどの症状があるときは、獣医の診察を受けましょう。特に心臓からくる咳は喉の奥に魚の骨が刺さり、その骨を吐き出す時に出すようなカーッとした咳が特徴です。また心臓の動きが悪くなると、脳への血流が妨げられ突然倒れる失神が起こることがあります。てんかんと間違えられやすいのですが、てんかんは起きる前に不安そうにしたり、よだれを垂らしたり、何らかのサインがあることが普通です。心臓からの失神は急に倒れ、1〜2分後に元に戻ります。てんかんと心臓病では治療法が異なるので、倒れた時の状況を慌てずに観察し、獣医に伝えることが重要です。

僧帽弁閉鎖不全症

加齢とともに僧帽弁が肥厚したり、弁を支える腱索が弱まり、弁がきちんと閉まらなくなるために起こります。発症する年齢は8歳前後が多く、早期に発見して治療を行うと、4割程度の犬は軽症で済むようです。一方10歳を過ぎるまで見つからずにいると、重症度が高くなるといわれています。獣医師の聴診で発見できるグレード1から左心室の拡大がレントゲンによってわかるグレード2までで治療することが大切で、そのためにも6歳を過ぎた頃から定期健康診断は必須となります。聴診で心雑音を認めれば精密検査を行い、早急に治療を開始します。グレード3では特徴的な咳や散歩で歩かないなどの犬の自覚症状が出始め、グレード4になるとほとんど動こうとはせず、またチアノーゼや失神も起こることがあります。

僧帽弁閉鎖不全症の治療

外科手術としては、拡大した心臓の一部を切除して小さくして収縮力を戻したり、悪くなった僧帽弁を人工弁で置換したりします。しかし、小型犬の老犬に多い病気であり、手術は難易度が高く、一部の動物高度医療センターや大学病院でしか受けられず、費用も1,000,000円程度かかるため、一般的ではありません。そのため主な治療は内科的な治療となり、血管を拡げて血圧を下げ、心臓の負担を減らすACE阻害剤や尿の出をよくして体内の血液の量を減らして心臓の負担を和らげる利尿剤、強心薬や血管拡張剤などを用います。また僧帽弁閉鎖不全症では常時不整脈が発生するため、β遮断薬を用いて心拍を遅くさせて不整脈の改善を図る治療などが行われます。利尿剤を用いた場合には、多飲多尿となるため、飲み水が不足すると脱水になる可能性がありますので注意が必要です。また強心薬では吐き気や食欲不振、血管拡張剤やβ遮断薬では低血圧によるめまいやふらつき、気力喪失などの副作用がありますので、獣医とよく相談して服用の種類や量を決定します。心臓の薬は一度始めると中止できないので、獣医とよく相談することが必要です。特に大型犬の場合、薬代がかなりかかるため、途中でやめることのないよう、無理のない治療計画を作成するようにします。

他の心臓病

他の心臓病で多いのは先天的なものがほとんどです。肺動脈狭窄などは心雑音でわかります。また先天的に心臓の悪い個体は他の兄弟に比べて小さい傾向にあります。一生安静にさせることはできませんので、その個体の状態を見ながら柔軟に対応し、少しでも楽しい毎日が送れるように工夫が必要です。

心臓病をいわれたら注意すべきこと

薬を忘れずに服用させることはもちろんですが、それ以外にも暑さや寒さなどの気温変化や強いストレス、激しい運動などは極力避けるようにします。また強い興奮は心臓に負担をかけますので、なるべく穏やかに過ごさせます。ドッグフードもナトリウムが少ない心臓病用の処方食に変える方が長生きします。

まとめ

犬の心臓病の9割以上を占める、老齢になってから発症することが多い僧帽弁閉鎖不全症を中心に心臓病の治療や普段の生活での気をつけるべき点を解説しました。心臓病はなるべく早期に発見して治療を始めることが大切です。犬の様子をよく観察し、老齢になったら定期健診を欠かさない、咳が出始めたら心臓病を疑う、病気がわかったら早期に治療を始めるなどで長生きを目指すことができます。

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《執筆者樹里について》

管理人樹里

犬を本格的に飼い始めてから20年ほど。

現在は訓練競技会などにも積極的に参加。現在ボクサー2匹パピヨン1匹トイプー1匹飼育しているワンちゃん溺愛主婦です。

執筆者樹里の愛犬

《人でも食べられるとハッキリ公式サイトに書かれているこだわりドッグフード》

ドッグフードには、人が食べる者にはまず含まれていないような合成着色料、防腐剤が使われていることが多いです。

また、こだわりの外国産ドッグフードに関しても、輸送工程での温度管理などによる品質劣化の疑念があります。

筆者が犬の健康のために抑えておくべきだと考えているドッグフード選びのポイントは

  • 国内製造であること
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人でも食べられるということは、犬だから許されるような安価な合成着色料、防腐剤を使用していないという証拠。ネーミングだけで何となく犬の健康によさそうだと勘違いさせるようなドッグフードとは明らかに別物。

愛犬と長く過ごすためにということは勿論のこと、

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ことにもつながります。健康は食から。これは人も犬も同じ。

こだわりの人でも食べられるドッグフードを一度チェックしてみてください。

引用元:カナガン、ナチュラルドッグフード、ロイヤルカナン、サイエンスダイエットの口コミ評判比較他|犬の餌おすすめランキングナビ